コラム:Web制作と運用のヒント集

ベトナムで、ドメイン管理はしっかりできていますか? (後編)~ドメイン認証の種類(SPF・DKIM・DMARC)と設定しない場合のリスクは?~

2025.01.21

VIETRY_ベトナム国内事業部

ベトナムで、ドメイン管理はしっかりできますか? (前編)~ドメインの仕組みと管理内容について~」の続きです。

■GmailやMicrosoft(Outlook)宛のメールが届かなくなる!?


日本のレジストラは、管理画面のUIやサポート体制が充実していることが多く、専門知識がなくても比較的わかりやすく設定できます。一方で、ベトナムのレジストラを利用していたり、メールサーバーとしてGoogle WorkspaceやMicrosoft 365を利用していたりする場合は、設定が難しく感じられることもあるでしょう。まずは、自社がどの事業者と契約しているのかを確認しておくことをおすすめします。

2024年1月、日本のある高校で、高校入試のインターネット出願に関する案内メールがGmail利用者へ届かないという事象が発生しました。同時期にGoogleが以下のガイドラインを発表しており、これが原因ではないかと言われていました。

メール送信者のガイドライン|Google Workspace 管理者ヘルプ

このガイドラインには、送信者が要件を満たしていない場合、Gmail宛のメールが届かなくなる可能性があることが記載されています。主なポイントは、以下の3つの認証設定です。目的は、大量のスパムメールやなりすましメールの防止にあります。

  • SPF(Sender Policy Framework)

メール送信元のIPアドレスが、そのドメインの所有者によって許可されたものかを確認する仕組みです。第三者によるなりすましメールを防止します。

  • DKIM(DomainKeys Identified Mail)

メールに電子署名を付与し、送信途中で内容が改ざんされていないことを確認する仕組みです。

  • DMARC(Domain-based Message Authentication, Reporting, and Conformance)

SPFやDKIMの認証結果をもとに、受信したメールをどのように処理するか(監視のみ・隔離・受信拒否)を定める仕組みです。

これらの設定はDNSで行います。

日本のレジストラであれば、管理画面やヘルプが整備されており、問い合わせサポートを受けられる場合もあります。しかし、ベトナムのレジストラと直接契約している場合は、サイト内の説明がベトナム語、もしくは英語のみであることが多く、本業が忙しい中でインターネットを取り巻く環境変化に合わせてタイムリーに対応するのは、なかなか負担が大きいかもしれません。

 

※追記
マイクロソフトもこの仕様の推奨勧告をしました。

Strengthening Email Ecosystem: Outlook’s New Requirements for High‐Volume Senders(2025/04/02)

■SPF・DKIM・DMARCを設定しないとどうなるのか?

これらを一言で表すなら、

「そのドメインの正当な所有者であることを証明するための認証手続き」

と言えるでしょう。

設定方法としては、そのドメインで利用しているメールサーバー(MXレコードの設定先)が発行する専用の認証情報を、DNSレコードへ登録します。

弊社のようなドメイン管理代理店へ管理を委託している場合は代理店側で対応しますが、企業担当者がレジストラと直接契約している場合は、その担当者自身が設定しなければなりません。これも「ドメイン管理者」の重要な業務の一つです。

では、設定しなかった場合はどうなるのでしょうか。

Googleのガイドラインでは、SPFとDKIMの設定は必須とされています。また、1日に5,000通以上のメールを送信する組織については、DMARCの設定も必須です。

これにより、なりすましメールの到達を防ぎ、迷惑メールとして処理することで被害を最小限に抑えることができます。

しかし裏を返せば、正当なドメイン所有者自身が認証設定を行っていなければ、本物のメールであっても「なりすましメール」と判断されるリスクがあるということです。

単に営業メールや案内メールが届かなくなるだけではありません。

多くの企業では、自社Webサイトのお問い合わせフォームにも自社ドメインのメールアドレスを利用しています。

例えば、問い合わせフォームから「〇〇〇@vietry.com.vn」の利用者が問い合わせを送信した場合、

1.「no-reply@自社ドメイン」から問い合わせ者=見込み顧客(〇〇〇@vietry.com.vn)へ自動返信メールを送信
2.「contact@自社ドメイン」へ問い合わせ通知メールを送信

という2種類のメールを送信させる仕組みが一般的です。

このとき、自社ドメインがスパム判定されてしまうと、自動返信メールや問い合わせ通知メールが届かなかったり、迷惑メールフォルダへ振り分けられたりする可能性があります。

その結果、お客様からの問い合わせに気付けず、商談機会の損失や企業への信頼低下につながるリスクも考えられます。

このような重要な業務を、一担当者任せのままにしていて本当に大丈夫でしょうか。

ベトナムで事業を運営するうえで、ドメイン管理は見落とされがちですが非常に重要なテーマです。この機会にぜひ一度、自社の管理体制を見直してみてください。

最後に、自社ドメインの設定状況を確認したい方や、「設定したつもりだが正しく設定できているか不安」という方は、以下のサービスが便利です。

DMARCドメインチェッカー – dmarcian
https://dmarcian.com/ja/domain-checker/

 

VIETRYでは、このようなお客様の本業以外のIT管理業務を代行し、お客様が少しでもベトナムでの事業活動に集中できるようサポートしております。

ご興味のある方は、お気軽にご相談ください。

VIETRY_ベトナム国内事業部

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ベトナム国内事業部は、日本国内で8,000サイト以上を手掛けた親会社のノウハウを活かし、お客様の事業戦略や市場の特性を深く理解したWebサイト制作を提供しています。各業界や市場動向、競合分析を踏まえ、お客様の想いを形にするWebサイトを提案します。
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